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美容師の年収は?美容院の売上は?オーナーが給料取り過ぎって本当?

美容師の方は、他店の美容院はどれぐらいのお給料をもらっているのか気になるでしょう。これから美容師を目指される方や就職予定の方は、年収がどれぐらいなのか、気になるところでしょう。それと同様に、オーナーが給料を取りすぎているんじゃないか?と思われている方もたくさんいらっしゃると思います。オーナーの給料が高いと捉えるかどうか、人それぞれの感覚的な部分もあると思いますので、あくまで、データを元にお話したいと思います。

美容師の平均年収はいくら?

 まず最初に、美容師の平均年収から見ていきたいと思います。
 平成26年の厚生労働省の抽出調査によると、平均年収263万円、平均月収21万円だそうです。いかがでしょうか?もちろん、一般的にアシスタントとスタイリストでは給料に差がありますし、あくまで平均と捉えて頂ければと思います。
 ちなみに、年齢・業種・性別をひっくるめて日本人の平均年収はというと、414万円(国税庁調査)です。この平均年収と比較すると、その差151万円になりますので、美容業は給料が安いという事を語られるのかもしれませんね。

従業員者規模と来店者数

 美容院といっても、その規模はまちまちです。では、従業員者数と来店者数からその規模を見てみたいと思います。
表をご覧ください。(厚生労働省25年調査データ)

従業員規模と来店者数

皆様のサロンは、どこに分類されているでしょうか?
従業者規模を見てみますと、1人で営業されている方が29.9%と一番多く、20人以上の規模のサロンは1.5%しかないです。そして、1人~4人のサロンを合算すると全体の約70%を占める割合になっています。
次に、来店者数を見てみますと、平日・休日ともに0~4人が多く、25~29人がもっとも少ない状況です。そして、平日来店客数0~9人が全体の7割を占めており、休日来店客数は0~14名が全体の7割を占めています。

この2点から推察すると、
従業者数1~4名
平日来店客数0~9名
休日来店客数0~14名
の規模のサロンが大半を占めている状況が分かります。

売上げを計算してみよう

大半を占めているサロンの月間売上はどれぐらいあるのでしょうか?以下の条件で計算してみたいと思います。

平日来店客数:最小0人・最大9人
休日来店客数:最小0人・最大14人
平均客単価:5000円・7500円・10000円

計算したものが以下の表です。ご覧ください。

美容院の売上シュミレーション

最小値はもちろんゼロですが、最大で315万円の売上です。
いかがでしょうか?貴方のサロンに近い数字はありましたか?

オーナーの給料

オーナーの給料っていくらぐらいなのでしょうか?従業員であれば、少なからず気になったこともありますよね。オーナーであれば、他のサロンのオーナーがどれぐらい稼いでいるのかも気になったこともあると思います。
正直なところ、その金額はオーナーによって様々です。同じ売上であったとしても、金額に違いはかなりあります。

サロンを経営する上で必要となってくる経費として、ざっくりと以下のような費用が必要になります。

・人件費
・テナント料
・原材料費
・水道光熱費
・リース料
・返済
・車両費
・広告・宣伝費
・各種税金

売上から、これらの経費を差し引いたものが、オーナーの手元に残るお金になるわけですが、
(※他にも諸費用ある場合もありますので、あしからず)

この費用に対して、どれだけ掛けているかが、サロンによって全く違うのです。
たとえば、土地によってそのテナント料は全く異なります。8万円のところもあれば、30万円のお店があります。返済が済んでいるお店もあれば、月に12万円支払っているお店もあります。広告宣伝費に毎月20万円掛けているお店もあれば、0円のお店もあります。
人件費に関しても、これは所感になりますが、月間売上300万円クラスのサロンの同じ店長クラスであったとしても、給料の差に10~20万円ぐらいの開きが見受けられます。
(余談ですが、人件費は売上の高くとも40%以下に押さえているサロンが多く、仮に40%を超えているのであれば危険信号です。)

比較的、売上に連動する費用は、原材料費・水道光熱費です。

このように、オーナーの方針によって、経費にどれだけ掛けているのかで、オーナーの手元に残る金額は、全く変わってくるのです。

どうしてもオーナーの手元に残る金額を計算されたい方は、参考までですが、

0~4人規模のサロンであれば、
①ご自身のポジションと給料を参考に人件費を計算
②テナント料は近隣の相場を調べる
③原材料費は在庫チェックする際に計算(売上の10%ぐらいだと思います)
④水道光熱費は売上の3~4%
⑤リース料・返済については、どれぐらいの借入をされたか?返済が終わっているのか確認
⑥車両費は使用しているところは少ないでしょうが、
⑦広告・宣伝費。確認するしかないです。
⑧各種税金もまた、要確認です。節税の幅がサロンによってまちまちですので、、、

以上を調べて、売上から引いてみてください。近い数字が分かると思います。
これから開業される方には、数字を意識するという意味では、非常に有益なことだと思います。

まとめ

仕事柄、美容院のウェブコンサルタント・ウェブ制作を行っておりますので、美容師さんの年収や、美容院の売上について、よく質問されることがあります。しかしながら、いつも回答としては『サロン様によって、まちまちで、本当に幅が大きいですと』お伝えしております。
というのも、今回は、統計データをもとに、全体の約7割を占めるであろう小型サロンについての売上についてシュミレーションしてみましたが、上の表を見ても分かるように、平均客単価5000円と平均客単価10000円では、売上が2倍違ってきます。それに、平均来店客数1人と9人では、9倍売上が変わってきます。更には、経費の掛け方で、オーナーの収入が全く変わるのは上述したとおりです。
オーナーであっても、美容師の平均年収ぐらいの方もいれば、1千万円を越えてくる方もいるのです。
また一方で3割の中・大型サロンがあるのも忘れてはいけません。この規模のサロンになってくると、売上高も大幅に上がってきますし、スタイリストとして年収1千万円を超える方や、オーナー収入が何千万円もある方もいらっしゃいます。全体のごく一部と言われるかもしれませんが、実際にいるわけです。

だからこそ、『幅が大きいです。』とお答えするのです。

コンビニを遥かに凌ぐ店舗数で、非常に競争が激しい美容業界ですが、経営の仕方次第で、結果が全然変わる、とても魅力的な業界だと思います。

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